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過去には女性の顔面を中心に悪化したアトピーが、僅か1週間でほぼ根治してそのまま追跡調査(現在に至るまで確認済み)でもほぼ完全寛解した女性のことを、何年も前にこのブログでも紹介したことがあるが、アトピーの重症度では遥かに今回の男性の方が桁外れ。
既に前回「2012年05月16日 アトピー性皮膚炎で全身から汁(滲出液)が流れ出る誘引はステロイドの乱用ばかりとは限らない」で紹介した全身から滲出液が漏出して寝汗とともに重度の不眠も続いていた悲惨な状態の男性のことである。
強烈な寒気も伴っていたので衛益顆粒に六味丸と猪苓湯の三種類を併用してもらった。
服用10日足らずで滲出液が8割激減したものの、寒気もなくなったが強烈な痒みと寝汗と不眠が凄まじいというので、舌の黄膩苔をたよりに茵蔯蒿湯(インチンコウトウ)を追加してもらったところ、僅か1~2回の服用で、強烈な悪寒が再発したので、直ぐに茵蔯蒿湯を中止してもらった。
その後、全身から流れ出ていた滲出液はヒゲジジイの漢方薬をはじめて15日後には完全に止まってしまった。
しかも28日目の来訪時には、痒みは既に9割5分は消失して昨日は風呂で久しぶりにおもわず鼻歌を歌ったことが我ながら青天の霹靂であるとのたまうのであった。
しかしながら、強烈な寝汗と不眠が何としても取れないとの嘆きが残った。
ところが、そのような苦情を申し立てた晩から、配合は3種類のままで押し通しているにも関わらず、手の平を返したように、寝汗も不眠も雲散霧消してしまった。
寒気もしっかり取れているので、舌証に忠実にフィットさせて治療を徹底すべく再度、茵蔯蒿湯を追加して4種類の配合で続行中。
このまま9割以上の寛解が持続できれば、重症度からいって村田漢方堂薬局40年のアトピー漢方相談の歴史上、最速寛解記録を樹立することになるので、是非ともこのまま記録を打ち立てて欲しいとプレッシャーを与えているのだった。
このような重症例が僅か1ヶ月で9割以上の寛解が得られて、そのまま持続できれば、本当に最速記録樹立は間違いないのだった。

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